SNSを見ていたら、時代も変わっているなという出来事に出くわした。
アイドルグループ「BABY TO KISS」公式アカウントの1月16日の発表だ。
ツイートにはメンバーである天使えみりさんについて「自身のアップデート(整形)のため、欠席となります」と欠席理由が整形だと伝えたのだ。
天使さんが所属する「BABY TO KISS」は芸能事務所I-GETに在籍する「READY TO KISS」「SAY-LA」など全グループの候補生ユニットで、天使さんは12月にデビューしたばかりのアイドルだ。
天使さん本人もこの投稿に引用RTする形で「もっとみんなが私のことを好きになってくれるように可愛くなってくるね 頑張る(*˙ᵕ˙ *)」とコメント。とにかく明るい。
さらに整形前にも投稿。
整形の実況ツイートってなかなかないから新鮮。
アップデートした部分については言及されていないが、写真から察すると唇を整形したようだ。
アイドルの整形をグループの公式アカウントが公開するのは珍しいが、ツイートを見た人たちの反応はというと「清々しい」「これは初めてのパターン」「面白い」とポジティブな反応ばかりだった。
整形はタブーじゃない時代
芸能界に入ればプロのメイクにより見違えるように変わる子は多く、すべての印象が変わった子が整形をしているわけではないが、それでも整形や豊胸は少なくない。
ある事務所ではメンテナンスにお金がかかるから、事務所のお気に入りの子しかできないという整形格差があるという話を聞いたこともある。それでも整形を売りにするタレント以外は、これまで隠すことが多かった。
しかし、その流れも少し変わってきているのかもしれない。
下の画像は美容外科『東京イセアクリニック』が2020年12月にリリースした、来院し美容整形の相談ならびに施術をした10代~50代245名の女性患者にとった「美容整形」に関するアンケート調査のデータだ。
整形後、SNSなどでその事実を発信したいという女性は20代で46.8%、10代で41.1%という数字が出ており、以前ほど隠さなければいけないことではないとの結果が出ている。
もちろん美容クリニックのアンケート結果なので、美容整形に有利なものであることは念頭に入れなければいけないが、特に若い世代では整形への意識は変わっているようだ。
日本よりも整形がカジュアルな韓国のK-POPアイドルが大人気となっていることも一因だろう。
先日、私は加工アプリについて記事を書いた。
週刊SPA!の連載「みうらじゅん×リリー・フランキーのグラビアン魂」を毎週楽しみにしている。 連載は毎週変わるアイドルたちの水着グラビアと2人の雑談で構成されていて、時折、2人の人生訓が入り、はっとさせられる。とはいえ、基[…]
今や写真や動画の加工をせずにSNSにアップする女性はほぼおらず、加工が当たり前の世界。加工された画像自体が「ありのまま」の姿になっているという内容だ。そして、それが自己肯定感につながるのであれば何も問題がないと思う。
あらゆるコンテンツが今、「完璧なフィクション」か「やらせなしのノンフィクション」かに分かれ、中間がなくなってきている。中途半端が一番嫌われるしリスクが高い。
そんな時代背景を考えると、あとから「実は整形だった」とバレるよりもはなからオープンにしておくのが正しい戦略だ。アイドル自身もまたアップデートしている。