2020年のプロ野球も終わり、早くも来シーズンの開幕を楽しみにしている。
シーズン注試合を見ていると解説者が「今の打者は大変ですね。150kmを投げる投手が普通だから」と自身の現役の頃よりも球速が上がっていると語っていた。
確かに今や150kmを投げる投手は確かにざらにいる。変化球ですら140km、ダルビッシュ有の場合150km出る場合もある。
しかしプロ野球投手の急速はどのくらい上がったのか。また豪速球投手がどれだけ増えたのか。25年分の『実況パワフルプロ野球』を調べてみた。
150km超え投手は25年でなんと40倍に
パワプロではコントロール、スタミナなど様々なパラメータがあり、シリーズごとに数値のバランスは変わっているが、ことストレートの最高速度については現実に記録した数字を基にしている。リアルなプロ野球に近いデータが取れるため、今回の記事では使用した。
まず球速が150km以上の投手のグラフは次のようになる。
まさに右肩上がり。1994年最初の『実況パワフルプロ野球’94』では5人だった150km超え投手が、2019年シーズン終了時のデータを反映した『実況パワフルプロ野球2018』のver1.15では206人と、25年の間に40倍以上増えていることがわかった。予想はしていたが、ここまで増えているとはビックリだ。
ちなみに94年版で150km超え選手は伊良部秀輝(ロッテ、158キロ)、木田優夫(巨人、156キロ)、落合英二(中日、150キロ)、山田勉(ヤクルト、150キロ)、郭李建夫(阪神、150キロ)の5人。
スーファミ版のパワプロをやっていた人間にはなんとも懐かしい名前ばかりだ。
150km超え投手は6.33%から48.13%に増加
次に投手全体の中の150km超え投手の割合をグラフにした。
94年最初のパワプロでは全体の6.33%しかいなかった150Km超え投手が、2019年には48.13%と投手のほぼ半分まで増加している。プロ野球の投手の進化にはダーウィンも唸るしかないだろう。
94年版の投手全体の平均球速は143.2km、2019年は平均球速が149.2kmとほぼ150km近くになっている。解説者の話通り、もはや150kmはプロの世界では豪速球ではないのだ。
各年の最速投手。懐かしい名前も
ではパワプロ各年代の最速投手は以下の通り。
1995 伊良部(M)158km
1996 伊良部(M)158km
1997 佐々木(YB) 153km
1998 佐々木(YB) 153km
1999 松坂(L)155km
2000 ギャラード(D) 155km
2001 山口(BW) 157km
2002 山口(BW) 158km
2003 五十嵐(S) 157km
2004 五十嵐(S) 158km
2005 クルーン(YB)161km
2006 クルーン(YB)161km
2007 クルーン(YB)161km
2008 クルーン(G)162km
2009 クルーン(G)162km
2010 クルーン(G)162km
2011 サファテ(C)158km
2012 マシソン(G)160km
2013 マシソン(G)160km
2014 大谷(F)162km
2015 大谷(F)、コーディエ(B) 161km
2016 大谷(F)165km
2017 大谷(F)163km
2018 カミネロ(G)162km
2019 千賀(H)、デラロサ(G) 161km
クルーンから160キロ台に突入するが、抑え、中継ぎが多い中で特筆すべきは先発の大谷、そして千賀。複数回で160キロ近いストレートを投げるのだから怪物だ。
逆に四半世紀前に158kmを投げた伊良部もまた規格外の怪物といえる。
この調子で進化していけば、25年後には球速160kmが当たり前の時代が来るのか。はたまた人類の限界が先なのか。プロ野球を長く見る楽しみがまた一つ増えた。
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