LiSAは2020年テレビで何回『紅蓮華』『炎』を歌ったのか?〜データで振り返る軌跡

年末に音楽特番を見ていて、ふと疑問に思ったことがある。

「LiSAは2020年、いったい何回『紅蓮華』『炎』を歌ったんだろうか」

改変ごとに行われる音楽特番には毎回出演し、もしかしたら毎日、テレビでLiSAが歌ってたのではという錯覚にすらとらわれる。そのくらいにLiSAをテレビで何度も見た。何度も『紅蓮華』『炎』を聞いた。

しかし、その感覚は本当なのか。テレビ出演のデータからLiSAの2020年を振り返ってみる。なおデータは全国放送の地上波、LiSA自身の歌を歌ったのみカウントしている。

テレビで歌う回数は2020年一気に5倍へ

アニソン界では知らぬもののいないLiSAだったが、一般によく知られるようになったきっかけは2019年にリリースした『紅蓮華』と年末の紅白歌合戦出場だった。

歌唱を伴う地上波番組で自身の曲を歌った回数は2020年、前年のおよそ5倍となる35回だった。

ことし、お茶の間でいかにLiSAを見る機会が増えたかがわかる。

2019年もっとも歌ったのは『紅蓮華』ではなかった

2020年の飛躍を振り返る前に、まず2019年のLiSAのテレビ出演のデータを見てみよう。

2020年の紅白で歌うLiSAに、総合司会の内村光良さんは、2019年紅白出場時のLiSAおよび『紅蓮華』について「知る人ぞ知る」と表現した。

アニメファンにとっては「?」という感想を持ってしますが、今回データを調べてわかったのが、テレビ世代にとって『紅蓮華』は2019年ではなく、2020年のヒット曲であるということだ。

2019年のテレビでLiSAが歌った回数は7回

調べる前までは2019年も『紅蓮華』ばかりを歌ったと想像していたが、実際の一番は『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』エンディングテーマの『unlasting』が4回『紅蓮華』の3回を上回っていた。

そもそも2019年最初のテレビ出演は7月放送の『MUSIC FAIR』で、ここで『紅蓮華』を歌っている。当時はまだアニメ『鬼滅の刃』が一般に認知される前であり、『MUSIC FAIR』には先見の明があったといえる。

その後のテレビでの歌唱は12月まで一気に飛ぶ。11月に紅白出場が発表されると、12月中盤に「バズリズム02」「カウントダウンTV」「シブヤノオト」に出演するが、ここで歌われたのは紅白出場のきっかけとなった『紅蓮華』ではなく『unlasting』。12月に出演した『スッキリ!』でも『unlasting』を歌っている。

 

紅白出場決定した後、最初に『紅蓮華』を歌ったのは「ミュージックステーションウルトラSUPER LIVE2020」で、その後は「紅白歌合戦」での披露となる。

実は2019124日に放送された「2019FNS歌謡祭」にも出演しているのだが、ここで歌ったのは大原櫻子、欅坂46(当時)との『サンタが街にやってくる』、広瀬香美、大原櫻子との『promise』のデュエット曲2つ。自身の歌は歌っておらず、このチョイスには今となっては疑問が残るものとなっている。

20年前半も『紅蓮華』はほぼ歌っていなかった

 

LiSAの2020年は『CDTVスペシャル!年越しプレミアライブ2019→2020』での『紅蓮華』の披露からスタートした。

1月22日には声優の鈴木達央と結婚を発表。2月には『ミュージックステーション』に出演し『紅蓮華』を披露するも、テレビでの歌唱は元旦から1か月が立っている。3月には全国アコースティックツアーが予定されていたが、新型コロナウイルスにより中止となる。

実は2020年の前半でもLiSAが歌う『紅蓮華』をテレビで見る機会はほぼなく、出演が一気に増えるのは緊急事態宣言解除後の2020年6月となる

6月19日に「ミュージックステーション」、22日に「CDTVライブライブ」、27日に「明石家紅白」に出演。そのいずれもで『紅蓮華』を歌っている。

7月に行われた「音楽の日」では『Catch the Moment』を披露。1曲だけの歌唱の中でこの曲を選んだことはファンにとっては嬉しかっただろう。

 

8月の「HEY!HEY!NEO “MUSIC CHAMP”」では『愛錠』を歌う。放送するフジテレビ系のドラマ『13』の主題歌だからの起用だと思うが、テレビで歌ったのはこの1回だけで非常に貴重だ。

その後、各テレビの音楽特番では『紅蓮華』を披露する。

そして10月16日に劇場版『鬼滅の刃』 無限列車編が公開される。この公開日に放送された「ミュージックステーション」でLiSAは『炎』をテレビ初披露。同日深夜の「バズリズム02」では『紅蓮華』『炎』を歌うなど、一気に『炎』の歌唱が増えてくる。

10月24日にはNHK「SONGS」で『紅蓮華』『炎』、そして『Catch the Moment』を歌う。2度目の紅白出場が決まると、11月後半からは毎週テレビで『炎』を歌うLiSAの姿が見られた。

『紅蓮華』『炎』の二つの刃で国民的歌手へ

大晦日の紅白のメドレー『鬼滅の刃』『紅蓮華』を加えた2020年のデータを見ると、LiSAは『紅蓮華』16回、『炎』17回とほぼ変わらない回数をテレビで歌ったことがわかる。

さきほど述べたように『紅蓮華』の歌唱は2019年が3回だったから、2000年は前年のおよそ5.3倍歌ったことになる。

テレビアニメ、そして劇場版と切れ間なく話題になり続けた『鬼滅の刃』と同様、LiSAの歌声は2020年の日本に響き続けていた。

そして12月30日、「日本レコード大賞」にて、『炎』で「日本レコード大賞」を受賞する。

これまでも数多くの名曲が選ばれてきた同賞とはいえ、2020年のLiSAと『炎』は近年でもっとも納得感のある受賞作ははなかっただろうか。テレビ、有線、ラジオ、そしてYouTubeと2020年、毎日どこかで『炎』や『紅蓮華』はどこかで聞こえてきた。

涙を見せながら、この日2度目となる『炎』を歌ったLiSA。アニソン界のロックヒロインから国民誰もが知る歌手へ。多くのことが変わった、変わらざる得なかった2020年の中でもとびきりポジティブな変化だった。

願わくばライブで

1月13日発売の『dawn』は同月スタートのアニメ『バック・アロウ』、さらに新曲『サプライズ』はロバート・A・ハインライン原作の名作を映画化した「夏への扉 ―キミのいる未来へ―」の主題歌に決定と、2021年もLiSAは引き続き活躍していきそうだ。

『紅蓮華』『炎』以前にも名曲は多い。まだ聴いたことのない人はサブスクなどで聞いてみてはいかがだろうか。

個人的には『Believe in ourselves』が好きだ。

 

そしてLiSAの真骨頂はやはりライブ。延期となったアリーナライブも含め、2021年には多くの人に生の歌声が届けられるよう世界の変化を望まずにはいられない。

まだ見たい未来はこの先もある。

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